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本:嵐山光三郎「文士の舌 」

嵐山光三郎「文士の舌 」

鴎外、漱石から川端、三島、向田邦子、開高健まで―24人の「舌」が選んだ、明治・大正・昭和の味。
ミシュランにも負けない、文と食の達人「御用達の名店」徹底ガイド。

森鴎外、夏目漱石、泉鏡花、永井荷風、斉藤茂吉、高村光太郎、谷崎潤一郎、岡本かの子、川端康成、林芙美子、坂口安吾、壇一雄、吉田健一、水上勉、池波正太郎、遠藤周作、隆慶一郎、吉行淳之介、三島由紀夫、武田百合子、山口瞳、吉村昭、向田邦子、開高健、以上24人の通ったお店を紹介した本。

それぞれの作家の食を通じて語られる、裏話的エピソードもおもしろい。

嵐山光三郎というと、昔テレビで見た「ヒゲのおじさん」というイメージしかありませんでしたが、「文人悪食」「文人暴食」など、私好みの著作がいっぱい。
いろいろ行きたいお店が増えました。

こうゆう本がiPhoneのアプリになればいいのになぁー。

文士の舌
嵐山 光三郎
新潮社
売り上げランキング: 85790

本:大人の文房具【文豪たちに愛された傑作文房具&書斎グッズ】

大人の文房具【文豪たちに愛された傑作文房具&書斎グッズ】

文豪に選ばれた万年筆、手帳、シャープペンシル……etc
《ストーリー》のある文房具を紹介する大人のためのガイドブック
夏目漱石/三島由紀夫/開高健/宮沢賢治/坂口安吾/山口瞳/アーネスト・ヘミングウェイ/ウラジーミル・ナボコフ ほか

開高健の愛用したという万年筆、Montblanc(モンブラン)No.149 について知りたくて購入。

それぞれの作家にそれぞれの筆記具。
こうゆう知識があると、一度読んだ本でもちょっと違った感じ方が出来そうです。

ちょっと万年筆が欲しくなりました。



本:VOGUE NIPPON(ヴォーグ ニッポン)コムデギャルソン

VOGUE NIPPON(ヴォーグ ニッポン)2009年12月号

◆ヴォーグ ニッポン創刊10周年 特別付録◆
Vogue Nippon × Comme des Garcons 特製ビッグ・トートバッグ!
(サイズ:H38cm×W36cm×D8cm 素材:コットン)

思いっきりいまさらな感じですが、今日の時点で在庫ありになっていたのでついつい、トートバック欲しさに買ってしまいました。
おまけ以上でも以下でもありませんが、満足満足。

昨日の「思想地図β vol.1」から、コムデギャルソンつながりで。


VOGUE NIPPON (ヴォーグ ニッポン) 2009年 12月号 [雑誌]

コンデナスト・パブリケーションズ・ジャパン

本:思想地図β vol.1

思想地図β vol.1

ネットメディアを中心に、めまぐるしく変化する現代社会の実相とはいかなるものなのか?
社会、政治、科学など、各分野の第一人者の論考を領域横断的に収録。2010年代を導く新感覚言論誌、圧倒的ボリュームでついに創刊!

コムデギャルソンのインテリアデザイン ―「表層」から「接面」へ

これに惹かれて購入。
なかなかに読み応えのある一冊です。

思想地図β vol.1
東 浩紀 宇野 常寛 千葉 雅也 速水 健朗 北田 暁大 鈴木 謙介
合同会社コンテクチュアズ
売り上げランキング: 42777


本:武田百合子「富士日記」

武田百合子「富士日記」
夫武田泰淳と過ごした富士山麓での十三年間の一瞬一瞬の生を、澄明な眼と無垢の心で克明にとらえ天衣無縫の文体でうつし出す、思索的文学者と天性の芸術者とのめずらしい組み合せのユニークな日記。
昭和52年度田村俊子賞受賞作。
富士日記〈上〉 (中公文庫) 富士日記〈中〉 (中公文庫) 富士日記〈下〉 (中公文庫)

朝は何を食べて、どこそこで何を何円で買い、誰と会い・・・日々の暮らしを書き留めた本当にごく普通の日記です。
紹介文に「天性の芸術者」とありますが、何時間見ても飽きない絵や彫刻のような文章。
理由のない(わからない)美しさがあります。

七月十九日(日)
朝、十時ごろまで風雨。
ひる ホットケーキ。
午後、河口湖まで買出し。馬肉(ポコ用)、豚肉、トマト、ナス。
河口湖の通りは大へんな人出と車の排気ガスで、東京と同じにおいがしている。湖上はボートと遊覧船とモーターボート。湖畔は、紙クズと食べ残しのゴミの山と観光バスと車で、歩くところが少ない。
夜はトンカツ。
くれ方に散歩に出たら、富士山の頂上に帽子のように白い雲がまきついて、ゆっくりまわって動いている。左の方から麓から七合目までぐらい、灯りの列がちらちら、ちらちら続いている。登山の灯だろうか。花子に見せてやろうと家まで降りてきて連れて出ると、もう富士山は全部雲におおわれて、富士山がどこにあるのかも分からない。灯りも見えない。本当に、あっというまに、雲がおりてきたのだ。

日付をたどって今日と同じ日(毎日はありませんが)を読むもよし、同じ季節のところだけ読むもよし。
日記なのでどこからでも読めで、どこでも止めれます。
ロラン・バルトの「恋愛のディスクール・断章」と同様トイレや枕元にピッタリの本。

現在富士山の見えるところで生活しているのも、この本の影響が少なからずあると思います。

本:美術手帖 2010年2月号 特集 現代アーティスト・ファイル

美術手帖 2010年2月号 現代アーティスト・ファイル ~ 1980年から2010年まで

1980年から2010年へ―。現代アートの〈歴史〉と〈今〉をつくりだしてきた、世界の最重要アーティスト140人(組)を1冊に集大成しました。
本特集では、この30年間の世界のアートシーンを振り返って、1970年代半ば以降にデビューした作家と、この時代に初めて本格的に国際的なシーンに登場した作家の中から、コンテンポラリー・アートのフロンティアを切り拓き、世界をリードする活躍を見せた作家たちを、厳選して紹介いたします。

美術手帖 2010年 02月号 [雑誌]

美術手帖の現代アーティスト特集。
最新の美術情報から遠ざかっていたので買ってみました。
デュシャンやウォーホル、バスキアなどの有名どころはもちろん、名前すら聞いたことのない人まで網羅してあります。

個人的に気になったのは、
ブラジル出身レオニウソン(Leonilson)の刺繍作品「船上の火」と、
ベルギー出身フランシス・アリス(Francis Alys)のビデオ作品「信念が山を動かすとき」。
そのほかにも、ジャン・ホアン(Zhang Huan)、シリン・ネシャット(Shirin Neshat)などなど・・・。

つい最近まで東京都現代美術館で展示をしていた、レベッカ・ホルン(Rebecca Horn)のインタビューも◎。

2009年12月号の コムデギャルソン特集 同様、とても読みごたえのある一冊でした。

本:バルザック「セザール・ビロトー」

バルザック「セザール・ビロトー」ある香水商の隆盛と凋落

バルザック「人間喜劇」セレクション
土地投機、不良債権、破産……。
バルザックはすべてを描いていた!
お人好しが故に詐欺に遭い、破産に追い込まれる純朴なブルジョワの盛衰記。

セザール・ビロトー―ある香水商の隆盛と凋落 (バルザック「人間喜劇」セレクション)

この本を読むきっかけは、ゴダールの映画「気狂いピエロ」の中で、フェルディナン(ジャン=ポール・ベルモンド)が「セザール・ビロトーは読んだか?」みたいなことを言っていたから。

小難しい本かな?と思っていましたが、読んでみるとこれが文句なくオモシロイ。

緻密でユーモラスな人間描写。
土地投機や破産など、現代でも身近な話題。
とても19世紀初めに描かれた作品とは思えません。

男女、年齢問わずオススメ出来ます。
文庫で出ればいいのにな〜。

本:開高健「夏の闇」

開高健「夏の闇」

ヴェトナム戦争で信ずべき自己を見失った主人公は、ただひたすら眠り、貪欲に食い、繰返し性に溺れる嫌悪の日々をおくる・・・が、ある朝、女と別れ、ヴェトナムの戦場に回帰する。
徒労、倦怠、焦躁と殺戮という、暗く抜け道のない現代にあって、精神的混迷にかざす灯を探し求め、絶望の淵にあえぐ現代人の《魂の地獄と救済》を描き、著者自らが第二の処女作とする純文学長編。

夏の闇 (新潮文庫)

ベトナム戦争を舞台にした小説「輝ける闇」の、その後、を描いた作品。

研ぎすまされた澄明な文章。
行間からさまざまな風景や雨音、水の冷たさ、眠気、においが漂ってきます。
あぁー「モツ」が食べたくなってきた。

何度読んでもまた読みたくなる一冊。
この作品のあと、小説が書けなくなった、というのもわかるような気がします。

以下、本文より引用。

はずかしそうに軽く腹を撫でて女は微笑した。
目は輝いているがうつろで、煙のようなものがたちこめ、汗にまみれて男の腕のなかからのがれていくときにそっくりのまなざしであった。
飽満が仮死ならば美食が好色とおなじ顔になっても不思議ではなかった。
ぶどう酒の酔いは豊沃な陽に輝く、草いきれのたちこめた、なだらかな丘なので、頂上をすぎたあとも豊沃は緩慢につづいていき、いよいよそれは性に似てくる。

入ってきて、人生と叫び、出ていって、死と叫ぶ。

本:ロラン・バルト「恋愛のディスクール・断章」

ロラン・バルト「恋愛のディスクール・断章」

ロラン・バルトと恋愛、これはまことに魅力的な組み合せである。
複雑微妙な恋愛の諸相を分析し、その内的宇宙を開示するのに、彼以上の適任者はいないであろう。
本書は、バルト自身の体験をはじめ、友人との会話、「若きウェルテルの悩み」からニーチェ、ラカン、禅など、さまざまなテクストを自在に引用、あるいは潜ませて展開されている。
不在、共苦、肉体、沈黙、夜など、バルト一流の断章形式によって十全に表現された、これら恋する者たちのディスクール=エッセーはまさに、恋愛にかんする詩的な百科全書、現代の〈恋愛論〉といってもよかろう。

恋愛のディスクール・断章

不在、待機、充足、接触、告白、嫉妬、やさしさ・・・それぞれの断章にロラン・バルト自身と、様々な書物から引用された「恋愛のディスクール」がちりばめられています。

いつでも、どこからでも読め、人によって色んな解釈が出来る一冊。
私はトイレに置いて、パラパラと適当に開いたページを読んでいます。

以下、本文より引用。

恋するわたしは狂っている。
そう言えるわたしは狂っていない。
わたしは自分のイメージを二分しているのだ。

贈物をすることは触れることであり、官能であるのだ。
あなたはわたしが触れたものに触れるだろう。
第三の肌がわたしたち二人を結びつけるのである。

自分の愛を証明したいと思っても、自分が愛されているのかどうか知りたいと思っても、恋愛主体は、確実な記号体系を一切もちあわせていない。

ディスクールとは?
「書かれたこと」や「言われたこと」といった、言語で表現された内容の総体を意味する概念。
「言説」とも訳される。

本:開高健「風に訊け」

開高健「風に訊け」

一気に読まないで下さい。ききすぎるクスリと同じです。
1回に2つか3つ読むのが適量です…。
読者から寄せられた難問、奇問、珍問に人生の達人・開高健が該博な知識を駆使して自在に答えた書。

風に訊け (集英社文庫)

開高健という名前は、釣り好きの親父の口からよく聞いていましたが、著作を読むのはこの「風に訊け」が初めてです。
その昔「週刊プレイボーイ」に連載さていたものだとか。
続編?の「風に訊け―ザ・ラスト」もあります。

人生相談というかたちをとったエッセイ集のような濃厚な一冊。
とにかくおもしろく、すごい知識に圧倒されます。
下ネタもたくさん(笑)

ちょっと考え事があって眠れないときなどにぱらぱら眺めていると、とても気が楽になり、いつのまにか Zzz・・・。

最後に冒頭に掲げられている言葉をひとつ。

漂えど沈まず(FLUCTUAT NEC MERGITUR)

何歳になってもこうありたいものです。

参考サイト
ごぞんじ開高健:【名言】漂えど沈ます

本:岩崎啓子「蒸しなべレシピ」

岩崎啓子「蒸しなべレシピ」

家庭でできる「蒸しなべ」決定版レシピ集。
これ1冊で「おうちで蒸しなべ」のおいしいバリエーションとノウハウは完璧です。
準備は材料を切るだけ。
余分な脂も落ちるから超ヘルシーといいことづくめ!

蒸しなべレシピ

ティファールのスチームクッカーがあまりにも楽しかったので、蒸し料理のレシピ本も買ってみました。

そのままいいことづくめで無駄のでない蒸し料理。
一人暮らしには最適です。

野菜の切り方など写真つきで載っているので、料理初心者の私にもとてもわかりやすかったです。
タレやソースのレシピも豊富。
最近何かと話題の、タジン鍋のレシピもあります。

ヘルシー!クイック!旨味がギュッ!
岩崎啓子「蒸しなべレシピ」オススメです。

本:奥薗寿子「自炊をしよう!」

奥薗寿子「祝ひとり暮らし カンタン、うまいっ、安上がり 自炊をしよう!」

TV、雑誌その他で超人気のナマクラ流ズボラ派料理研究家奥薗寿子さんが初めて自炊をする人のために、カンタンでおいしい、目からウロコのアイディアレシピとテクニックを伝授する料理入門書。

自炊をしよう!

どこでも買える材料でできるカンタン、おいしいレシピがいっぱい。
そろえるべき調理器具や調味料、包丁の使い方など、料理を一から教えてくれます。
写真やイラストもたくさんあってとてもわかりやすい。

メインは一人分のレシピですが、「居酒屋ごはん」「カップルごはん」「ワイワイごはん」など、2〜4人分のレシピも載っています。

巻末の著者プロフィールより抜粋引用。

1962年京都生まれ。
小学校1年生のときから実家の料理をまかされたという、筋金入りの家庭料理の達人。
以後ウン十年、限りなく少ない道具で、おいしくするための手抜きを追求。
ズボラ料理といいながらも、実はおいしくて体にヘルシー、食材をむだにしないという、科学者のような合理的かつまじめな姿勢も、老若男女問わず多くの人の共感を呼んでいる。

本:澁澤龍彦「快楽主義の哲学」

澁澤龍彦「快楽主義の哲学」

人生に目的などありはしない―すべてはここから始まる。
曖昧な幸福に期待をつないで自分を騙すべからず。
求むべきは、今、この一瞬の確かな快楽のみ。
流行を追わず、一匹狼も辞さず、世間の誤解も恐れず、精神の貴族たれ。
人並みの凡庸でなく孤高の異端たれ。
時を隔ててますます新しい澁澤龍彦の煽動的人生論。

快楽主義の哲学 (文春文庫)

快楽を探求するにはどうすればいいか?を説いた本。
「哲学」なんてついているのでむつかしそうですが、とてもオモシロイ。
快楽主義を実践した歴史上の人物、李白やジャリ、ワイルド、カサノヴァなどのド変態ぶりもユーモアたっぷりに紹介されています。

なんだか自由になれた気がしてくる一冊。

澁澤さんの本にしてはとても読みやすいので、男性はもちろん女性にも読んでもらいたいです。
女性はみんなこうゆう本が好きなはず?

澁澤龍彦「快楽主義の哲学」、オススメ!

参考サイト
澁澤龍彦 - Wikipedia

本:開高健「輝ける闇」

開高健「輝ける闇」

銃声が止んだ……虫が鳴く、猿が叫ぶ、黄昏のヴェトナムの森。
その叫喚のなかで人はひっそり死んでゆく。
誰も殺せず、誰も救えず、誰のためでもない、空と土の間を漂うしかない焦燥のリズムが亜熱帯アジアの匂いと響きと色のなかに漂う。
孤独・不安・徒労・死――ヴェトナムの戦いを肌で感じた著者が、生の異相を果敢に凝視し、戦争の絶望とみにくさをえぐり出した書下ろし長編。

輝ける闇 (新潮文庫)

著者自身が実際に南ベトナム政府軍に従軍した体験をもとに描かれた小説。
この後を描いた作品が「夏の闇」。

暑さ、湿気、におい、音・・・当時のベトナムの空気が濃密な文章で伝わってきます。
においを感じた作品は私自身これが初めてでした。

以下、本文より引用。

誰かの味方をするには誰かを殺す覚悟をしなければならない。
何と後方の人びとは軽快に痛憤して教義や同情の言葉をいじることか。
残忍の光景ばかりが私の眼に入る。
それを残忍と感ずるのは私が当事者でないからだ。
当事者なら乗りこえられよう。
私は殺しもせず、殺されもしない。

徹底的に正真正銘のものに向けて私は体をたてたい。
私は自身に形をあたえたい。
私はたたかわない。殺さない。助けない。耕さない。運ばない。
扇動しない。策略をたてない。誰の味方もしない。
ただ見るだけだ。
わなわなふるえ、目を輝かせ、犬のように死ぬ。

本:村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」

村上春樹「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」

静寂な幻想世界と波乱万丈の冒険劇、2つの物語が織り成す、パラレル・ドラマ。
村上春樹、80年代の記念碑的傑作長編。

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈上〉 (新潮文庫)世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド〈下〉 (新潮文庫)

最近「1Q84」で何かと話題の村上春樹。
これが私の初めて読んだ村上春樹作品です。

世界の終り:高い壁に囲まれ、外界との接触がまるでない街で、そこに住む一角獣たちの頭骨から夢を読んで暮らす〈僕〉の物語。
ハードボイルド・ワンダーランド:老科学者により意識の核に或る思考回路を組み込まれた〈私〉の物語。

この二つの世界の物語が同時進行していきます。

Wikipedia に「平易な文章と難解な物語」とありますが、まさにそんな感じです。
とても読みやすく、でも先が読めない。

「やみくろ」に会ってみたいな〜。

本:村上龍「コインロッカー・ベイビーズ」

村上龍「新装版 コインロッカー・ベイビーズ」

1972年夏、キクとハシはコインロッカーで生まれた。
母親を探して九州の孤島から消えたハシを追い、東京へとやって来たキクは、鰐のガリバーと暮らすアネモネに出会う。
キクは小笠原の深海に眠るダチュラの力で街を破壊し、絶対の解放を希求する。
毒薬のようで清々(すがすが)しい衝撃の現代文学の傑作。

新装版 コインロッカー・ベイビーズ (講談社文庫)

ものすごいパワーとスピード。
なのにとってもピュアで繊細。

この本を読んで、やはり男子と女子とでは母親という存在の感じ方が違うんだなぁと思いました。
うまく言えませんが。

村上龍作品の中ではこれが一番好きです。

ところで、映画化されるという話はどうなったんでしょうか??

本:安部公房「砂の女」

安部公房「砂の女」

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。
考えつく限りの方法で脱出を試みる男。
家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。
そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。
ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。

砂の女 (新潮文庫)

丁寧な描写と縦横無尽なレトリック。
安部公房の作品の中ではこれが一番好きです。
どんな風にも読めるラストもいい。

罰が無ければ、逃げるたのしみもない

お風呂上がりには読まない方がいいですよ。
とにかくリアルな描写で、自分までジャリジャリと砂にまみれているような気分になるので。

この小説の舞台といわれる、庄内砂丘に行ってみたいな〜。

小説とは何か?について語っている安部公房さんはこちらから。
YouTube:あの人に会いたい - 安部公房

映画化もされています。
著者本人が脚本を書いたというだけあって、違和感なく観ることができました。
岸田今日子さんがとても艶かしい。

砂の女 特別版(DVD)出演:岡田英次 岸田今日子 監督:勅使河原宏

砂の女 特別版 [DVD]

本:美術手帖 2009年12月号 特集 コムデギャルソン

美術手帖 2009年12月号 特集 COMME des GARCONS

1981年のパリデビュー以来、そのラディカルな姿勢で世界を当惑させ、熱狂させ続けていただけでなく、浮沈の激しいファッションビジネスにおいても稀有な達成を成し遂げているコムデギャルソン。
その揺るぎないクリエーションの核心に迫る。

美術手帖 2009年 12月号 [雑誌]

最近は気になる号しか買わなくなった美術手帖。
この号のコムデギャルソン特集はよかったです。

これまでも川久保玲氏のインタビューや雑誌記事など、たくさん読んできましたが、一貫してブレがない。
すごいことだと思います。

以下、川久保玲氏の発言から引用です。

着る人が自由になって欲しいと。
そしてもっともっと考えて欲しい。
一つの方向に流されるのではなく、ファッションを広く眺めて、もっと自由に選んで楽しんでもらいたい。

もっとイージーになるかもしれませんね。
その逆はないと思います。
ファッションに限らずアートの世界もそう。
表現方法が相当に広がっていくと、どきどきする刺激が無くなっていくのではないですか?
これだけ情報が溢れているなかで、ショッキングなことはあまり見えにくくなってきているように思います。

NHKで放送された川久保玲氏の特集番組。
YouTube:世界は彼女の何を評価したのか —ファッションデザイナー川久保玲の挑戦—

インタビュー参考サイト
川久保玲(1992)i-D JAPAN 1992年4月号 - コムデギャルソン店舗マップ
コムデギャルソン 川久保玲のクリエーションとビジネス - 毎日jp
いい物は高いという価値観も・・・川久保玲 - asahi.com

本:三島由紀夫「音楽」

三島由紀夫「音楽」

少女期の兄との近親相姦により、美しい愛のオルガスムスを味わった麗子は、兄の肉体への憧憬を心に育み、許婚者をも、恋人をも愛することができない。
麗子の強烈な自我は、彼女の不感症を癒すべく、懇切な治療を続ける精神分析医の汐見医師をさえ気まぐれに翻弄し、治療は困難をきわめる――。
女性の性の複雑な深淵に迫り、人間心理を鋭く衝いた、悪魔的魅力をたたえた異色作。

音楽 (新潮文庫 (み-3-17))

三島由紀夫を読むならまずこれから、と薦められて読んだ初の三島作品です。
解説は澁澤龍彦

主人公の美女、麗子の心を解きほぐしていくという、ミステリーのような、サスペンスのような。
精神分析医汐見和順の手記、というかたちで書かれているのでとても読みやすいです。

それにしてもどうしてこんなに女性心理の深奥が描けるのでしょうか!
作品を読むより先に動画(YouTube:あの人に会いたい - 三島由紀夫)を見ていたので、ちょっとした衝撃でした。

以下、本文より引用。

そのとき、久々に彼女の頬に、一瞬ちらとチックが走った。
この小さな稲妻のような痙攣は、私には見えない奇怪な小鳥のように思われる。
この小鳥が彼女につきまとって離れず、やっとしばらくどこかへ飛去っていたのに、又元の巣に姿をあらわし、翼の一閃と共に、再び彼女の病んだ心に、その温かい暗いねぐらにもぐり込んだのである。

本:寺山修司「ポケットに名言を」

寺山修司「ポケットに名言を」

シャツでも着るように、名言をもっと気楽に自分のものにしよう!
世に名言・格言集の類は数多いけれど、これほど型破りな名言集はきっとない。
歌謡曲から映画の名セリフ。
思い出に過ぎない言葉が、ときに世界と釣り合うことさえあることを示す型破りな箴言集。

ポケットに名言を (角川文庫)

著者本人があらゆる分野から集め、書き留めておいたという「言葉」をジャンル分けしてまとめた名言集。
深くいろんな読み方ができるもの、ドーンとストレートなもの、いろいろあります。

寝る前にパラパラめくるもよし、トイレ用にもよし、そして旅のお供にも。

以下、本文、あとがきより引用。

ぽかんと花を眺めながら、人間も、本当によいところがある、と思った。
花の美しさを見つけたのは人間だし、花を愛するのも人間だもの。
太宰治「女生徒」

ユートピアとは、贋物の一つもない社会をいう。
あるいは真実の一つとない社会でもいい。
トマス・モア「ユートピア」

すべてのインテリは、東芝扇風機のプロペラのようだ。
まわっているけど、前進しない。
寺山修司「あゝ荒野」

思想家の軌跡などを一切無視して、一句だけとり出して、ガムでも噛むように「名言」を噛みしめる。
その反復の中で、意味は無化され、理性支配の社会と死との束縛から解放されるような一時的な陶酔を味わう。