本:安部公房「砂の女」

安部公房「砂の女」

砂丘へ昆虫採集に出かけた男が、砂穴の底に埋もれていく一軒家に閉じ込められる。
考えつく限りの方法で脱出を試みる男。
家を守るために、男を穴の中にひきとめておこうとする女。
そして、穴の上から男の逃亡を妨害し、二人の生活を眺める村の人々。
ドキュメンタルな手法、サスペンスあふれる展開のうちに、人間存在の極限の姿を追求した長編。

砂の女 (新潮文庫)

丁寧な描写と縦横無尽なレトリック。
安部公房の作品の中ではこれが一番好きです。
どんな風にも読めるラストもいい。

罰が無ければ、逃げるたのしみもない

お風呂上がりには読まない方がいいですよ。
とにかくリアルな描写で、自分までジャリジャリと砂にまみれているような気分になるので。

この小説の舞台といわれる、庄内砂丘に行ってみたいな〜。

小説とは何か?について語っている安部公房さんはこちらから。
YouTube:あの人に会いたい - 安部公房

映画化もされています。
著者本人が脚本を書いたというだけあって、違和感なく観ることができました。
岸田今日子さんがとても艶かしい。

砂の女 特別版(DVD)出演:岡田英次 岸田今日子 監督:勅使河原宏

砂の女 特別版 [DVD]

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