漫画:岡崎京子「リバーズ・エッジ」

岡崎京子「リバーズ・エッジ」

河口にほど近く、広く、ゆっくりと澱む河。セイタカアワダチソウが茂るその河原で、いじめられっこの山田は、腐りゆく死体を発見する。
「自分が生きてるのか死んでるのかいつもわからないでいるけど/この死体をみると勇気が出るんだ」。
過食しては吐く行為を繰り返すモデルのこずえもまた、この死体を愛していた。
ふたりは、いつも率直で、「かわいい」ハルナにだけは心を許している。
山田を執拗にいじめ抜くハルナの恋人、一方通行の好意を山田に寄せる少女、父親のわからない子どもを妊娠するハルナの友人。
それぞれに重い状況を抱えた高校生たちがからみ合いながら物語は進行する。そして、新たな死体が、ひとつ生まれる。

リバーズ・エッジ 愛蔵版
「リバーズ・エッジ」愛蔵版

1993年〜94年にかけて雑誌「CUTiE」で連載されていた漫画。
岡崎京子さんの代表作です。

いろんなところにレビューは書かれているのであえて書きませんが、映画や小説では表現出来ない、漫画ならではという作品。

最初と、最後の、夜の橋を歩くシーンが印象的です。

1996年に飲酒運転の車にはねられるという事故(経過についてはこちらから)にあわれ、いまだリハビリ中ということですが、ぜひとも小沢健二のように復活して、新作を描いてもらいたいです。

岡崎京子「リバーズ・エッジ」、名作!

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