DVD:小津安二郎「東京物語」

小津安二郎「東京物語」

巨匠・小津安二郎監督が、戦後変わりつつある家族の関係をテーマに人間の生と死までをも見つめた深淵なドラマ。
故郷の尾道から20年ぶりに東京へ出てきた老夫婦。
成人した子どもたちの家を訪ねるが、みなそれぞれの生活に精一杯だった。
唯一、戦死した次男の未亡人だけが皮肉にも優しい心遣いを示すのだった…。
いまでは失われつつある思いやりや慎ましさといった“日本のこころ”とでもいうべきものを原節子が体現している。
家でひとり侘しくたたずむ笠智衆を捉えたショットは映画史上に残る名ラスト・シーンのひとつ。

東京物語 [DVD] COS-024

日本映画を代表する傑作といわれる「東京物語」。
ベルリン天使の詩」のヴィム・ヴェンダースをはじめ、海外でもファンの多い作品だそうです。

老いてゆく両親、それぞれの生活に追われる子どもたち。
そして戦死した次男の未亡人、原節子。
ゆっくり淡々と進んでいく物語の中で、所々に「ドキッ」とするシーンが紡ぎ込まれています。

ちょっとした仕草や立ち居振る舞い、役柄を抜きにしても原節子さんが美しい。

最後に小津安二郎さんの言葉をひとつ。

どうでもよいことは流行に従い
重大なことは道徳に従い
芸術のことは自分に従う

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